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その怪しさは日経名物コラムが書いた通り 高市「物価対策詐欺」政権の命運(日刊ゲンダイ - 七転八起 Shichitenhakki

2026/10/29 (Thu) 22:42:00

その怪しさは日経名物コラムが書いた通り 高市「物価対策詐欺」政権の命運(日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/394946





 世にも奇っ怪な消費減税で庶民の味方のふり政権。減税も来年、その効果も怪しげなことは日経コラムが書いた通り。紛れもないリフレ策でインフレを煽るデタラメに庶民はいつまで黙っているのか。

  ◇  ◇  ◇

 高市首相の「悲願」である食料品の消費税減税関連法案のほころびが次々と明らかになっている。

 27日の衆院財務金融委員会で、参考人として出席した渡辺努・東大名誉教授は「極めてコスパの悪い政策」と批判。高市は来年4月から2年間限定で、食料品の消費税を8%から1%に引き下げることなどを定めた消費税減税法案を国会に提出しているのだが、渡辺氏は消費税の変更分が小売価格にキチンと転嫁されるか否かに疑義を呈した。

↓………ここから続き………

 過去の事例から、増税時はほぼ100%転嫁されていたのに対し、減税時は欧州の場合は60%程度にとどまったと指摘。今回の消費税減税では年間5兆円の財政負担が生じるが、「3兆円は消費者に届くが、2兆円は売り手に渡ってしまう」とし「極めてコスパが悪い」と喝破したのだ。

 その上で、他の先進諸国のインフレ率などとの比較から、「現在、必要な施策は物価高を止めることではなく、賃金安を是正することだ」と、まっとうな主張を展開していた。

 さらに、情報番組への出演でおなじみのスーパー「アキダイ」の秋葉弘道社長も委員会に参考人として出席。「(消費税が)7%下がった喜びというのは、たぶん1カ月もたないと思う」と発言。「消費者や、食品を売る私の立場からすると非常にうれしいことであるが、一方でかなり不安なことでもある」と話し、2年後にさらに物価高が進行した上で消費税率が戻ると「ダメージは大きい」と、反動を危惧していた。

 高市政権は8%から1%への食料品消費税減税に加え、「就業者負担軽減支援金」を支給する方針だが、この支援金も中身が曖昧。高市は「年収100万~350万円の約2000万人が支給対象になる」との「参考値」を示しているが、支援金の金額や詳しい要件は未定だ。法案自体が生煮えなのである。

■「経世済民」に逆行

 そもそも、消費税減税、支援金支給は物価高を抑制するどころか逆効果だ。経済評論家の斎藤満氏はこう言う。

「消費税を8%から1%に下げれば、一時的に物価を下落させる効果はあるでしょう。しかし、今回の減税と給付は根本的にはインフレ助長策です。年間5兆円分の需要を追加するわけですから、当然の話。それに、5兆円分の財源の穴は誰が埋めるのか。高市首相が個人的に出すなら歓迎しますが、そうではなく、最終的には国民負担になりかねないわけです。高市首相が臨時国会冒頭の所信表明演説で言っていた『経世済民』に逆行しています」

 要するに、リフレ策でインフレを煽るデタラメというわけだ。なのに、高市は自らの政策がうまくいっているかのような言いぶりである。実質賃金の上昇率がG7で最も高い水準にあると誇り、ガソリン価格は最も安い水準にあると胸を張っていたが、これだってガソリン補助金でごまかしてきただけだ。

「ガソリン補助金はある意味“モルヒネ”のようなもので、一度始めるとなかなかやめられません。やめると一気に物価が上昇する一方、1年たつと統計上の価格下落効果が消失する。価格を下げ続けるなら、補助金の額は積み増さなければならない。高市政権はそのドツボにはまっているわけですが、米国に『リフレ政策をやめよ』と言われて、ようやく補助金の縮小を検討し始めました。そもそも、高市政権はインフレ助長策を続けながら、補助金という形で“絆創膏”を貼るいびつな政策を進め続けている。本来、物価高を根本から抑えることが必要。そのためには、緊縮、節制による需要の抑え込みが重要です」(斎藤満氏)

■消費税減税の失策で来年5月に転機が訪れる

 世にも奇怪な消費減税で庶民の味方のふりをしているのだから、どうかしている。それに、本をたどれば、高市の消費税減税はよこしまな発想から始まったものだった。

 高市が消費税減税を「悲願」と言ったのは、イチかバチかの勝負に出た2月の衆院選で勝つための戦略だったのは明らかだ。主要な野党が物価高対策として、さまざまな形で消費税減税を訴えたため、「争点潰し」で持ち出したのだった。

 その後、一部野党を外した「社会保障国民会議」を発足し、議論を丸投げ。そのくせ、高市は途中から「8%↓1%」案での意見集約をゴリ押しした。超党派の実務者を集めて5カ月間も議論したが、中間とりまとめでは「8%↓1%」案と早期の給付実施を訴える野党の反対論を併記。最終的に意見がまとまらず、国民会議は空中分解したのだった。

 結局、野党の意見はほとんど採用されず、高市政権はこの臨時国会に法案を提出するに至ったのだが、やはり議論は低調のまま。関連法案は20日の衆院本会議で審議入りしたが、高市と与党は野党の要求を突っぱねてサッサと衆院を通過させようと画策している。

 国民生活への影響が大きい消費税については、過去に100時間超の審議が行われたこともあるし、軽減税率導入の際も34時間の審議を実施した。ところが、今回はたった20時間程度の審議時間を想定しているというのだからフザケている。おまけに「総理は国会出席に後ろ向き」(官邸事情通)という。

 要するに、高市が「争点潰し」で「悲願」と言ってから、成立ありきでひた走ってきたわけだ。こんな効果も怪しげな消費税減税をゴリ押しするなんて、「物価高詐欺」もいいところ。さすがに、この政権の命運は尽きるのではないか。

■期待感が一気に不安に変わる

 そんな高市の行く末を示唆するような記事を日経新聞が書いている。名物コラム「大機小機」(23日)の〈高市内閣、転機は来年5月〉がそれだ。記事によれば、「予算カット」発言の簗前農相の更迭の影響もそれほどなく、高市内閣の支持率は高水準だが、消費税減税が実施される来年4月の1カ月後の5月に転機が訪れると指摘。〈目にみえた物価全般の下落がなければ、期待は不満と不信へと変わる。支持率が大きく下落すれば状況は激変する〉というのだ。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏( 政治学)が言う。

「電気・ガス料金の補助金は既に終了し、ガソリン補助金も縮小する方針です。高市政権にとって、残る最大の“物価高対策”は消費税減税しかありません。大した効果がないとなれば、国民の不信感が高まってもおかしくない。内閣支持率が一気に下落し、高市政権は『お手上げ』という展開もあるでしょう。いま、欧州諸国で物価高や生活苦などに対する抗議デモが相次いでいます。フランスのマクロン政権の支持率は下落し、危機に陥っているほどです。それほど、物価高は国民の怒りを買うもの。日本でも同じようなことが起きても不思議ではありません」

 高市が潰れるのは勝手だが、最後にバカを見るのは一般庶民。国民はもっと怒っていいはずだ。


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