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武部事件と小沢事件の比較 (植草一秀の『知られざる真実』) - 七転八起 Shichitenhakki

2026/10/29 (Thu) 14:23:09

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2026/10/post-13caea.html





2009年3月3日に勃発した「西松事件」。

小沢一郎氏の公設第一秘書であった大久保隆規氏が突然逮捕された。

翌年の2010年1月15日。

今度は大久保隆規氏、石川知裕氏、池田光智氏の3名の秘書が逮捕された。

「陸山会事件」。

さらに、2011年1月31日。

小沢一郎氏は東京第五検察審査会による二度の「起訴相当」議決により起訴された。

その小沢氏は2012年11月12日の高裁判決で無罪を言い渡され、その後確定した。

ほとんどの市民は小沢氏が巨大な贈収賄事件で刑事被告人になったと受け止めた。

メディアが印象操作を展開し続けたからだ。

その市民は小沢氏が巻き込まれた事件の真相をほとんど知らない。

小沢氏が巨大犯罪の被疑者になったとしか感じていない。

しかし、真実はまったく違う。

事件が発生したのは敗戦後日本における最重要の政治転換点に差し掛かる局面だった。

これが事件が「創作」された主因であったと思われる。

「西松事件」も「陸山会事件」も検察の言いがかりに過ぎない。

小沢氏はチンピラに絡まれて重大な傷を負わされた被害者である。

なぜ小沢氏が激しい攻撃を受けることになったのか。

その背景を考えることが何よりも重要である。

「西松事件」と「陸山会事件」について簡単に解説しておく。

「西松事件」とは中堅ゼネコンの西松建設関連の政治団体からの寄附を政治資金収支報告書に記載して提出したことについて、検察が「虚偽記載」であるとして検挙したもの。

小沢氏の資金管理団体は政治団体「新政治問題研究会」、「未来産業研究会」から寄附を受けたことを収支報告書に記載して提出した。

検察は二つの政治団体に実体はなく、収支報告書には「西松建設」と記載しなければならなかったと指摘。

政治団体名からの寄附として処理した収支報告書が「虚偽記載」であるとして秘書逮捕に踏み切った。

実は小沢氏資金管理団体とまったく同じ収支報告をした政治資金管理団体がほかに12あった。

しかし、刑事責任を追及されたのは小沢氏の資金管理団体だけだった。

警察官僚で当時の官房副長官だった漆間巌氏が

「この問題は自民党に波及しない」

と述べて大問題になった。

この事件の第2回公判が2010年1月13日に開かれ、西松建設元取締役総務部長の岡崎彰文氏が法廷で証言した。

岡崎氏は二つの政治団体には事務所もあり、常駐の職員もいると証言。

二つの政治団体に「実体」があることが証明された。

この時点で小沢氏の無罪は確定した。

検察は史上空前の大失態を演じたことが明らかになった。

しかし、日本のメディアはこの史上空前のビッグニュースを一切報道しなかった。

検察は謝罪、起訴取り下げに進まねばならなかったが、2日後の1月15日に、新たに「陸山会事件」を「創作」したのである。

こちらは、2004年10月に代金決済され、2005年1月に移転登記された世田谷区所在の不動産を小沢氏資金管理団体が取得したことについて、小沢氏資金管理団体が2005年収支報告に記載したことを検察が「虚偽記載」としたもの。

検察は収支報告は2004年に行う必要があるとした。

この重箱の隅を突くような些末な事案で小沢氏秘書3名を逮捕・勾留したのである。

のちの公判法廷で商法と会計学を専門とする大学教授が、上記のケースでは移転登記が完了した2005年の収支報告書に記載することが適正であると証言した。

不動産取得を2005年の収支報告書に記載して提出したことは適正な対応だったのである。

二つの事案とも完全な冤罪。

秘書を逮捕・勾留するような事案でない。

これに対して現在はどうか。

やな大臣更迭後に農水大臣に起用された武部新氏の「政治とカネ」問題が次から次に明らかになっている。

小沢氏秘書が突然逮捕・勾留されたことと比較して、武部氏に対する対応は同じ国の刑事事件事案への対応と思えない。

この国の歪みは鮮明だ。





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