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「皇籍離脱」史実とズレた主張が流布 旧宮家の特別視は「憲法違反」では…早くも司法(東京 - 七転八起 Shichitenhakki

2026/10/27 (Tue) 14:29:38

「皇籍離脱」史実とズレた主張が流布 旧宮家の特別視は「憲法違反」では…早くも司法に判断を問う動き:東京新聞デジタル
https://www.tokyo-np.co.jp/article/524075





〈皇室典範再点検〉③=全3回

 7月に成立した改正皇室典範が24日、施行された。世論調査などから改正に国民の理解が広がっているとは言い難く、市民や専門家から再改正を求める声も大きい。すぐにでも議論を再開する必要はないのか、審議の過程で見えた問題を改めて検証した。

◆旧宮家も戦後は一般国民、「出自による差別」に触れるのでは

 「1947年10月に皇籍を離脱していなければ、今も皇位継承資格を有していた旧宮家の男系男子の子孫の方々だ」

 皇室典範の改正を審議した7月15日の参院特別委員会。自民党の山谷えり子委員は皇室典範の改正によって、皇室との養子縁組が認められる旧11宮家の由緒を、そう紹介した。

 「(旧宮家の)お子さまたちは私たちと同様、生まれた時から一般人だと思う」

 直後に質問に立った立憲民主党の長浜博行委員は、そうした特別視に疑問を呈した。

 戦後の日本では国民は原則として平等とされ、身分や階級という概念はなくなった。同じ一般国民の旧宮家の男系男子のみを特別扱いし、皇族の養子候補とする改正典範は「憲法で禁じられた出自による差別に触れるのではないか」と懸念されてきた。

◆戦前の規定でも、旧宮家の養子候補はすでに皇族ではない

 長浜氏は続けて、旧11宮家の歩みを知ることが大切とし、1920(大正9)年に作られたルール「皇族の降下に関する施行準則」を紹介した。

 明治から大正期、皇族数が増えすぎたために尊厳の保持や皇室財政への懸念が生じ、講じられた抑制策だ。この準則では長子系統を除いて4世までを皇族とし、5世からは皇位を継がない限り自動的に皇族ではなくなると規定された。

 宮内庁の緒方禎己次長は国会の答弁で、旧11宮家のうち養子縁組の対象となる未婚の男系男子がいるとされる久邇(くに)、東久邇、賀陽(かや)、竹田の4家の世数について「1947年に皇籍を離脱した人たちは4世。子孫はいずれも5世以上となる」と明言した。4世は現在、存命でも79歳以上。養子の要件(15歳以上で配偶者や子がいない)を満たす年代は、ほぼ5世以上だ。

 皇室について詳しく解説する書籍「皇室事典令和版」(KADOKAWA)は、旧11宮家について「1947年に離脱していなくてもその後、臣籍降下(皇籍を離れること)する運命だった」と記載する。皇籍離脱を巡っては「GHQ(連合国軍総司令部)の圧力で離脱を余儀なくされた」という主張があるが、敗戦前の旧典範下で、離脱の道筋は既に敷かれていたことになる。

◆保守論客・小林よしのり氏「恐ろしいことだ」 原告に

 旧11宮家は1946年11月、昭和天皇から、翌年に皇籍を離れるよう求められた。旧典範増補の中に「勅旨または請願により華族(皇族ではない貴族階級)に列せしむることあるべし」という規定があり、事実上、離脱は決まった。5世からは自動で離脱すると定めた大正期の準則の存在も影響したとされる。準則は、11宮家の離脱が事実上決まったことで役割を終え、1946年12月に昭和天皇が廃止した。

 11宮家は新憲法が施行される1947年5月3日までに皇籍を離れる見通しだったが、離脱に当たっての一時金支給について、GHQが「天皇の一存ではなく、新憲法下の国会で定めるべきだ」と民主的な手続きを求めたため、新憲法施行後の同年10月になった。


 外形的には11宮家は、日本国憲法下でも5カ月間は皇族だった。政府は典範改正に当たり、こうした経緯を、旧宮家の男子を皇室の養子候補とする理由の一つに挙げたが、実態は一時金の手続きの都合でとどまっていたにすぎない。

 改正典範施行後、最初の平日となった26日。さっそく「平等の原則に反する」として違憲で無効と訴える動きがあった。

 原告は「ゴーマニズム宣言」シリーズなどの作品があり、保守派の論客としても知られる漫画家小林よしのりさん。東京地裁に提訴後の記者会見では、こう訴えた。
 「とうとう日本に新しい身分制度ができてしまう。恐ろしいことだ」

(この連載は井上靖史が担当しました)



あわせて読みたい

〈動画〉「改正皇室典範は憲法違反」小林よしのり氏が国を提訴 会見で「愛子天皇」排除を批判
https://www.tokyo-np.co.jp/article/524017



https://www.youtube.com/watch?v=b90KysiMY3A





『おぼっちゃまくん』などで知られる漫画家の小林よしのり氏らが10月26日、改正皇室典範は憲法に違反するなどとして、国を相手に東京地裁で裁判を起こしました。
小林氏は「愛子天皇」論をテーマにした執筆活動にも取り組んでいます。

小林氏は、皇籍から離れた旧11宮家の男子と皇族との養子縁組を可能にする制度は、憲法14条が禁止している「門地(家柄)による差別」に当てはまり、新たな身分制を作るものではないか、と主張しました。

また、皇位継承権を男系男子に限定することは「男尊女卑」の考え方だと指摘し、女性皇族に対する差別的な扱いと、「愛子天皇」排除の姿勢を厳しく批判しました。

(デジタル編集部)


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