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対ロシア戦争を継続しているCIAの正体 (櫻井ジャーナル) - 七転八起 Shichitenhakki

2026/10/25 (Sun) 15:01:06

https://note.com/light_coot554/n/n8a6d0e7a5316





 モスクワ市長によると、ウクライナ軍は10月23日、モスクワに向けて約630機のドローンを****、そのうち約160機がモスクワ領空に侵入し、そのほかの都市にも攻撃があったようだが、全てがロシアの防空システムに撃墜されたという。

 それに対し、ロシア軍はキエフを含むウクライナの都市に対して大規模な報復攻撃を実施したが、ウクライナ側の防空システムは作動しなかった。この攻撃でロシア軍は超低空での飛行が可能な巡航ミサイルの「フィリン」を始めて使用、ウクライナの情報機関によると、そのミサイルの最高速度は時速800キロメートル、射程距離は最大1200キロメートル。破壊力も強力だという。ウクライナ側の防空ミサイルが枯渇していることは以前から言われていたが、それが再確認された。

 アメリカのドナルド・トランプ大統領はロシアのウラジミル・プーチン大統領と話し合いを始める姿勢を見せている中、ウクライナはドローンをロシア領内へ飛行させ、攻撃を試みた。アメリカはロシアに対する攻撃を継続しているわけで、おそらくCIAが攻撃の中心にいる。トランプ大統領がCIAをコントロールできていないのか、ロシア政府を騙そうとしているのか、ということになるだろう。

 CIAの前身であるOSSは1942年に創設され、ウォール街の弁護士だったウィリアム・ドノバンが長官に就任、その破壊工作部門を指揮することになったのはドノバンの友人で、やはりウォール街の弁護士だったアレン・ダレスだ。OSS創設の際、イギリスの情報機関が教官役を務めている。

 アレン・ダレスの友人の中にはウォール街の銀行家だったプレスコット・ブッシュもいた。ダレスは1893年に誕生、プレスコットは95年に誕生、つまり2歳違いだ。このブッシュがW・アベレル・ハリマンと共同で経営していたユニオン・バンキング(UBC)はナチへ資金を送るために作られた金融機関で、その背後にはハリマン一族のほかジョージ・ハーバート・ウォーカーがいた。

 ウォーカーの娘であるドロシーとプレスコットは1921年に結婚、24年にウォーカーが社長を務める投資銀行A・ハリマンの副社長に就任している。ユニオン・バンキングが創設されたのも1924年。プレスコットは1931年にブラウン・ブラザース・ハリマンの共同経営者になっている。

 プレスコットの息子であるジョージ・H・W・ブッシュはエール大学でCIAにリクルートされたと言われているが、子どもの頃からアレン・ダレスは知っていただろう。1976年1月にブッシュはCIA長官に就任するが、必然だった。

 金融界と関係の深い情報機関の幹部はドノバン、ダレス、ブッシュだけではない。例えばダレスの側近で破壊工作を指揮したフランク・ウィズナーもウォール街の弁護士。1966年6月から73年2月までCIA長官を務めたリチャード・ヘルムズは国際決済銀行の初代総裁であるゲイツ・マクギャラの孫に当たる。

 アメリカでは1948年から情報統制プロジェクトのモッキンバードがスタートするが、その中心にはアレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズ、そしてワシントン・ポスト紙の社主だったフィリップ・グラハムがいた。グラハムも第2次世界大戦中、情報活動に加わっていた。(Deborah Davis, “Katharine The Great”, Sheridan Square Press, 1979)

 フィリップ・グラハムの妻、キャサリンの父親は銀行家のユージン・マイヤー。1930年から33年まで連邦準備理事会の議長、46年には世界銀行グループの初代総裁を務めた人物だ。その間、1933年から46年までワシントン・ポスト紙の社主を務めた。同紙の社主を引き継いだのはウォーターゲート事件で名を馳せたキャサリン。

 ウォーターゲート事件では編集主幹だったベン・ブラッドリーも登場するが、この人物はヘルムズの幼馴染で、大戦中には海軍情報部の所属していた。またハーバード大学時代の友人であるリチャード・オバーは反戦平和運動を監視していたMHケイアスを指揮していた。オバーにMHケイアスを指揮させたジェームズ・アングルトンはアレン・ダレスの側近で、破壊活動に深く関わり、ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺でも名前が出てくる。

 ケネディ大統領の暗殺にはCIAも関与していると言われているが、人のつながりを調べると、ウォーターゲート事件によるリチャード・ニクソン大統領の排除でもCIAが暗躍していることがわかる。

 ニクソンが失脚した後、選挙を経ずに大統領となったジェラルド・フォードはFBIとの関係が深いと言われる人物で、ケネディ大統領暗殺の真相を隠蔽したと言われているウォーレン委員会のメンバー。ネオコンが台頭するのは、このフォード政権からだ。

 創設時のCIAは情報の収集と分析をするための機関だったが、1952年8月には破壊活動を担当する計画局が設置され、アレン・ダレスが指揮するようになる。その後、分析部門は圧迫され、CIAでは破壊活動部門が組織を支配するようになる。

 CIAの内部に破壊工作部門が存在することは1970年代に発覚する。アメリカの上院で1975年1月に情報活動に関する政府の工作を調べる特別委員会が設置され、同年2月には下院で情報特別委員会が設置された。上院の委員会はフランク・チャーチ議員が委員長に就任したことからチャーチ委員会と呼ばれ、下院の委員会はオーティス・パイク議員が委員長になったことからパイク委員会とも呼ばれている。こうした議会の調査でCIAが行っていた秘密工作の一端が明るみに出た。

 なお、日本では上院外交委員会の多国籍企業小委員会を「チャーチ委員会」と呼ぶことが多いが、日本以外では情報機関の破壊工作を明るみに出した「情報活動に関する政府による作戦を調査する特別委員会」を「チャーチ委員会」と呼ぶ。

 その後、議会の目を嫌った情報機関人脈は活動の「民営化」を図り、外国の情報機関とも連携し始める。その情報機関のグループは「サファリ・クラブ」と名付けられ、エドワード・モスなる人物がクラブの会長に就任。性的なサービスを提供することでアメリカ支配層に影響力を及ぼしていると言われていた。(Peter Dale Scott, “The American Deep State,” Rowman & Littlefield, 2015)

 サウジアラビアのトゥルキ・ビン・ファイサル元総合情報庁長官によると、アメリカの事情でこのクラブは1976年に設立された。当時の議会にはCIAの秘密工作を調べる気概は存在、またジミー・カーター政権ではCIAで破壊活動を行っていたグループの中心的存在でブッシュと親しかったシオドア・シャックレー、あるいはトーマス・クラインが組織から追い出されるなどしたためだ。

 サファリ・クラブにはフランス、エジプト、サウジアラビア、モロッコ、王政時代のイランを含む国々が参加していたとされているが、発案者はフランスの情報機関SDECE(対外文書防諜庁。現在の名称はDGSE/対外治安総局)の長官だったアレキサンドル・ド・マランシュだという。シャルル・ド・ゴール時代のSDECESは自立した組織だったが、後任の大統領、ジョルジュ・ポンピドゥーはアメリカとの関係強化、つまり従属を推進。そしてド・マランシュが長官に就任した。(前掲書)

 ド・ゴールは大戦中、レジスタンスに参加していた人物。そこでCIAの破壊工作人脈から命を狙われることになる。大戦の終盤からナチスの高官はアレン・ダレスたちと接触、ナチス高官やファシストをラテン・アメリカなどへ逃亡させるルートが築かれた。「ラットライン」だ。

 第2次世界大戦後、アメリカの国務省やCIAはナチスの元高官や元協力者を雇い入れているが、これ「ブラッドストーン作戦」。またドイツの科学者やエンジニアを雇っているが、これは「ペーパークリップ作戦」と呼ばれている。そもそもウォール街やシティ、つまり米英の金融界はナチスのスポンサーだったわけで、ソ連に敗れて敗走しているナチスの残党を西側の権力者が助けるのは必然だった。

 先日書いたように、大戦中、ドイツ陸軍参謀本部第12課の課長として対ソ連情報を担当していたラインハルト・ゲーレンを中心にドイツの情報機関BNDをダレスたちが創設した背景も同じだ。そのナチス人脈は現在のヨーロッパに張り巡らされ、対ロシア戦争の中核になっている。

 そのナチス人脈の対ロシア戦争に反対して国民から支持を得ているドイツのAfD(ドイツのための選択肢)を西側の大手メディアや「学者」は「極右」と呼んでいる。


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