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露国との戦争で敗北必至のNATOが持ち出したカリーニングラード封鎖は逆効果(櫻井ジャーナル) - 七転八起 Shichitenhakki

2026/10/18 (Sun) 15:24:43

https://note.com/light_coot554/n/ne3584a01ce2b





 NATO諸国はロシア領カリーニングラードを封鎖、占領すると叫び、ロシアを挑発している。すでにNATOはウクライナという隠れ蓑を使ってロシアの深奥部を攻撃しているが、ロシア領をNATOが直接攻撃した場合、ロシア軍はNATO諸国を直接攻撃することになる。

 ウクライナはロシアと同じスラブ人の国であり、ロシア軍は「同胞」が相手だということで死傷者が増えないよう、慎重に攻撃してきたが、NATO諸国が相手となると、容赦はしないと見られている。核兵器の使用も辞さないとロシア側は警告しているが、状況によってはありうる。ただ、現在の戦況を見ると、核兵器を使用するまでもなく、NATOは粉砕される。

 カリーニングラードの話をNATO諸国がするようになったのは、ウクライナを舞台としたロシアとの戦争で劣勢にあることを認識しているからだろう。兵力、兵器の能力、生産能力、資源、全ての面でロシアが欧米を圧倒している。

 核兵器を持ったガソリンスタンドに過ぎないと西側の「エリート」はロシアを愚弄していたが、そうした発言は単に情勢の分析能力がないことを示しただけだった。彼らの頭には優生思想が刷り込まれ、そのイデオロギーで現実が見えなくなっている。平和な時代なら、そうした妄想の中に生きていても大きな問題にはならないだろうが、現在のような戦乱の時代では存亡に関わる。

 ソ連を消滅させた人物はボリス・エリツィンだが、彼に実権を握らせるための秘密工作がその前にあった。

 その始まりはニコライ・ブハーリンを「別の選択肢」として研究していたミハイル・ゴルバチョフの登場。実権を握ったゴルバチョフは「ペレストロイカ(建て直し)」を打ち出すが、これを考え出したのはKGBの頭脳とも言われ、政治警察局を指揮していたフィリップ・ボブコフである。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 このボブコフはKGBの将軍で同僚だったアレクセイ・コンドーロフと同じようにジョージ・H・W・ブッシュをはじめとするCIAのネットワークと連携していたとする情報がある。CIA人脈とKGBの中枢が手を組みんでソ連を消滅させ、資産を盗んだというのだ。このクーデターは「ハンマー作戦」と呼ばれている。

 これは大規模な買収作戦で、この作戦にはポール・ウォルフォウィッツを含むネオコン、ジェイコブ・ロスチャイルド、ジョージ・ソロス、アドナン・カショーギのようなCIAとサウジアラビアをつなぐ人物が参加し、軍資金として第2次世界大戦で日本やドイツが占領地で略奪した財宝が使われたと言われている。

 ところがゴルバチョフはソ連を新自由主義化しろという西側支配層の命令に従わない。そこで排除され、登場してきたのがエリツィンにほかならない。

 エリツィンはソ連を消滅させる直前の1991年11月にアナトリー・チュバイスを経済政策の中枢に据え、チュバイスはエリツィンの娘、タチアナ・ドゥヤチェンコの利権仲間になる。経済部門ではこうして欧米支配層の手先として動く人脈が作られた。


 エリツィン人脈は西側資本の命令に従ってロシア国民の資産を略奪する政策を進めるが、それに反対する議会は1993年3月に立ち上がる。国民の多くも議員を支持したのだが、アメリカ政府の支援を受けていたエリツィン大統領は国家緊急事態を宣言して対抗、9月になると議会を解散し、憲法を廃止しようとする。

 それに対して議員側はそうした行為をクーデターだと非難、自分たちの政府を樹立すると宣言して少なからぬ議員が議会ビル(ホワイトハウス)に立てこもるのだが、エリツィン大統領は力の解決を図った。戦車に議会ビルを砲撃させたのだ。この時、後に国防大臣を務めることになるセルゲイ・ショイグはエリツィン側について戦ったと言われている。

 議会ビルに立てこもって殺された人の数は100名以上、議員側の主張によると約1500名に達するというが、こうした虐殺を西側の政府や有力メディアは容認する。

 西側の資本主義諸国が冷戦に勝利したとする妄想に基づいてネオコンが世界征服に乗り出したのはソ連が消滅した直後の1992年2月。ロシア国内では政府の金塊が盗まれ、資源や耕作地といった利権も奪われ始めるが、NATOの東への拡大が始まり、世界規模で侵略戦争をアメリカは本格化させた。

 ソ連が消滅する直前、ゴスバンク(旧ソ連の国立中央銀行)に保管されている金塊に関する報告がビクトル・ゲラシュチェンコ頭取から議会にあった。2000トンから3000トンあると推測されていた金塊が400トン足らずしかないと報告されている。オフショア市場のネットワークに隠された可能性が高い。

 エリツィンはロシアを欧米の植民地にし、自分たちは甘い汁を吸おうとしたのだが、それをひっくり返したのがウラジミル・プーチンにほかならない。彼は21世紀に入ってからロシアを再独立させ、西側の私的権力が盗めたロシアの利権は限定的だった。

 当初の計画通り、ロシアを植民地化して利権を全て奪うため、アメリカのバラク・オバマ政権は2014年2月にキエフでクーデターを仕掛け、ロシアを征服する足場を築こうとしたのだが、その目論見も崩れた。そして出てきたのがカリーニングラードの話だ。


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