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「適材適所」か「自分のため」か? 高市が維新・藤田らを入閣へ…総裁選を…本末転倒(日ゲ - 七転八起 Shichitenhakki

2026/09/12 (Sat) 16:53:54

「適材適所」か「自分のため」か? 高市首相が維新・藤田共同代表らを入閣へ…総裁選を睨んだ“対価”なら本末転倒(日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/392896





 果たして「適材適所」(人材の能力・特性などを正しく評価して、ふさわしい地位・仕事につけること)なのか、それとも「論功行賞」(功績や手柄の程度に応じて褒美を与えること)なのか。はたまた単なる政権維持のための「数合わせ」なのか。いずれにしても国民から見れば納得、期待できる布陣とは言えないのではないか。

 高市早苗首相(65=自民党総裁)が16日にも着手すると報じられている内閣改造・党役員人事のことだ。

 1カ月近くも前から「改造だ、改造だ」と大騒ぎし、9月に入ってからは連日、閣僚や役員の名前が飛び交う展開となったが、結局、ほぼ現状維持。役員人事は麻生太郎副総裁(85)、鈴木俊一幹事長(73)、萩生田光一党幹事長代行(63)を続投させ、小林鷹之政調会長(51)も留任か、重要閣僚で処遇する方向。

 梶山弘志国対委員長(70)は続投か閣僚起用で処遇し、内閣では木原稔官房長官(57)や片山さつき財務相(67)、茂木敏充外相(70)、小泉進次郎防衛相(45)ら主要閣僚はそろって留任させる方向だ。

「改造人事で高市カラーを鮮明に打ち出す方針」などと煽りまくっていた大手メディアの報道も一気に冷めたようで、「政権の安定性や継続性を維持する方針」などとトーンダウン。目玉人事やサプライズに乏しく、新味も感じられないとして改造人事ニュースの扱い方を改めたのだろうが、まさに「大山鳴動して鼠一匹」。振り回される国民はいい迷惑だろう。

 ただその一方で、見過ごせない人事案も浮上している。内閣改造で、自民と連立を組む「日本維新の会」からの入閣がいよいよ現実味を帯びてきたことだ。

 毎日新聞などの報道によると、高市首相は維新の馬場伸幸前代表(61)と藤田文武共同代表(45)の2候補のうち、1人を内閣府の特命担当相などで閣内入りさせる見通しだという。

 馬場氏は衆院当選6回で、党国対委員長などを経て2022年8月から約2年間、党代表を務めた。他方、藤田氏は衆院当選4回で、党幹事長を経て25年8月から党共同代表を務める。

 藤田氏は8月13日のBS-TBS番組に出演し、次の内閣改造で維新から閣僚を出す意向について問われた際、昨年10月の連立政権発足時にも高市首相から入閣要請があったと明かした上で、「(2月の)衆院選後にも(入閣を)念押しされたので『そうします』と伝えている」などと発言。いわば維新の閣内入りは既定路線と言っていいが、それでいいのだろうか。

■担当分野を熟知し、知識や経験、判断力を持った人が就くのが大臣だが…

 政務三役(総務、財務、外務の3大臣)ではなく、たとえ特命担当であっても、日本の大臣であることに変わりはない。当然ながら、大臣は所属政党への貢献度や当選回数で選ぶものでもなければ、「政権の安定維持」「数合わせ」で決めるものでもない。担当分野を熟知し、仮に未熟な分野であったとしても、任せられるだけの知識や経験、判断力を持った人が就くのが大臣だ。

 政権を安定させ、政策を前に進めるために他党と連携することはあるだろうが、その協力の“対価”としてポストを与えるのは本末転倒。露骨な論功行賞人事と指摘されても仕方がないだろう。

 しかも、大臣候補としてささやかれているのは、よりによって維新所属なのだ。

 公金着服、暴行、窃盗……。現職、前職、元職を問わず、維新議員絡みの不祥事は全国各地に及ぶ。政治資金からキャバクラ代への支出も日常茶飯事だ。「身を切る改革」なんてスローガンは大嘘で、今年初めには所属議員が一般社団法人の理事に就くことで国民健康保険(国保)の高額な支払いを回避する「国保逃れ」という悪質な手法が横行していたことも明るみになった。政治団体、政党を名乗っているものの、実体は「半グレ」「反社組織」と指摘されても仕方がない。

 藤田氏は自民の裏金事件が発覚した際、国会で舌鋒鋭くこう追及。

「政治改革の事の発端は自民党の派閥裏金問題でありました。この政治と金の問題を、我々も根本的に、そして網羅的に受け止めて改革していくという決意の下、維新の会、日本維新の会は取り組んできたわけであります。(略)野田元総理(当時は立憲民主党の)が、自民党が事の発端であるのに一番遅いし、一番矮小化しているんじゃないか、こういう問題意識を提起されてきたわけでありますが、私もその通りだと思います」

 そして街頭演説でも、そんな自民の悪しき体質を繰り返し批判し、「多くの裏金議員が『知らなかった』『秘書が』などと言っている。退場させるべき」と強く訴えていたにもかかわらず、高市自民から連立という“鼻薬”をチラつかされた途端、あっという間に方針転換。裏金問題を口にしなくなり、高市政権の露払いのような役回りとなったのだ。

 そんな中、日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」(日曜版)は、藤田氏の公設第1秘書が代表を務める会社が、政党助成金や調査研究広報滞在費、選挙費等として計約2000万円を受け取り、年720万円の報酬を秘書本人に支払っていたとする「公金還流疑惑」を報道。すると藤田氏は会見で記者を威嚇するような態度を見せ、揚げ句、記者の名刺をSNSにアップするという、およそ政権与党の国会議員とは思えない幼稚性を見せていた。

 馬場氏も過去に週刊誌などで報じられた醜聞は枚挙に暇がない。

 そろって“スネに傷を持つ人物”というのか、少なくとも大臣にふさわしくないのは言うまでもない。

「全員参加、全世代総力結集、この考えで組閣を行った。国民のために、あらゆる政策を一歩でも二歩でも進めていく適材適所の布陣」

 25年10月。高市首相は報道陣から組閣人事の抱負を問われ、こう答えていたが、今度は「自分のため。次の総裁選で勝つための布陣」と言うのだろうか。

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