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西洋文明の嘘と衰退 (隠居爺の世迷言) - 七転八起 Shichitenhakki

2026/09/02 (Wed) 14:32:58

https://ameblo.jp/fuchi-902/entry-12977429292.html





 現代にいたるまでの過去四、五千年のあいだに、二十あまりの文明が挫折しているが、そのもっとも共通している原因は軍国主義である。

——アーノルド・J・トインビー(1889-1975)





 皆さんおはようございます。前回は、現在の世界が英米文明の軍事力の強さによって支配されてきた結果であること、しかしイラン戦争でそれが怪しくなり、英米文明そのものが立ち行かなくなる可能性があることについて書いてみました。

 それにしても大変な驚きでした。イラン戦争が始まったのが今年の2月28日でした。何の前触れもなくいきなりミサイルが打ち込まれ、イラン政府のトップをはじめとする要人が問答無用で殺害されました。さらには当日、アメリカ軍はイランの女子小学校もミサイル攻撃の標的にし、女子生徒150人以上が虐殺されたといわれています。極悪非道の行いでした。

 悪い意味で、なかなか人間にできることではありません。まあ、日本に対する原爆投下をはじめ、「残虐なことなら俺に任せておけ」という国がアメリカですから、世界中から批判を浴びたところで、"カエルの面に小便"なのでしょう。

 さて、そこからがイランの立派なところです。怯むことなく反撃に転じました。これがまあ、実に素晴らしいものでした。中東にあるアメリが軍基地を次々とミサイルないしはドローンで攻撃して使用不能にしました。イスラエルの誇るミサイル防衛システム「アイアン・ドーム」も、ドローンやミサイルの飽和攻撃の前には為す術がありません。アメリカやイスラエルは一方的に殴られっぱなしの状態でした。

 さらには、駆けつけてきたアメリカ海軍の空母打撃群も狙い撃ちされるありさまで、スタコラさっさと逃げ出すことしかできませんでした。詳しいことは知りませんが、勝敗が決するまでに1か月もかからなかったのではないでしょうか。

 これまで、ベトナム戦争にしろ、アフガニスタン戦争にしろ、アメリカが戦争に敗れたことはありましたが、敗戦までに何年もかかっています。それまでの間は、戦争状態というか、激しい戦闘が何度も行われました。

 しかし、今回のイラン戦争で、アメリカはまるでサンドバッグ状態でした。一方的に殴られておしまいです。このことから、アメリカは戦闘で負けるばかりではなく、その前段階である情報収集も満足にできていなかったことが分かります。ということは、アメリカ軍は戦争遂行能力全体が低下しているわけです。

 日本はかつて太平洋戦争(大東亜戦争)という勝てる可能性がゼロの大変に愚かな戦争を行いましたが、今回のイラン戦争におけるアメリカは、かつての日本軍よりも愚かでした。日本以上に一方的な敗戦だったからです。

 そういえば、今回のイラン戦争においては、アメリカは最も得意とするはずの"戦争プロパガンダ"を行っていないように感じます。これまでの戦争を見ていると、アメリカは戦争プロパガンダに世界一熱心であり、世界一巧妙であると感じられました。

 アメリカインディアンを悪に見立てての生物兵器の使用、バファロー絶滅作戦、一方的な条約の破棄と詐欺的交渉、無抵抗の集落への奇襲と虐殺、分断工作、メキシコに対するアラモ砦事件、北ベトナムに対するトンキン湾事件、湾岸戦争における少女(ナイラ)の証言、イラク戦争における"大量破壊兵器所持疑惑"の捏造、アフガニスタン戦争における9.11事件などがありました。

 これらは、人知の限りを尽くして卑怯な手口を考案し、自分たちを正当化し、世界を味方につけ、敵対する者たちを悪役にするという性質を持ちました。昔は私も単純な子供でしたから、アメリカのテレビドラマなどを見ながらアメリカ・インディンもドイツ兵も悪くて残酷な人たちだと思い込んで育ちました。実際には悪くて残酷だったのはアメリカ人だったのですが・・。

 そうそう、アメリカで初めて建立された女性の銅像は、インディアンの家族10人を殺害し、頭皮を剥がした功績のあった女のものだったそうです。彼女はかつてアメリカ人の英雄とされ、「アメリカの伝統である " 頭皮狩り " の母(Mother of the American tradition of scalp-hunting)」と呼ばれたといいます。アメリカであれ日本であれ、女だからといって気を許すわけにはいかないのですよね。

 話が少し脱線しました。今回のイラン戦争でアメリカはお得意の戦争プロパガンダをほとんど行いませんでした。核開発が少しだけ問題にされていましたが、これに関してはアメリカとイランが協議中であり、その協議も話がまとまりかけていたところでの、アメリカの先制攻撃でした。

 一説によりますと、アメリカはイランとの間で核開発の合意がなされると戦争をする理由がなくなるために、合意する直前にあわてて攻撃したとも言われています。真偽のほどは分かりませんが、いかにもアメリカの、特にトランプ政権のやりそうなことです。

 そんなわけですので、今回のイラン戦争に関しては、よほどのアメリカの太鼓持ち、あるいは自民党政権の太鼓持ち以外はアメリカを支持していません。世界中がアメリカを非難しています。そのくらい善悪のはっきりした戦争がイラン戦争になります。

 ところで、今回のイラン戦争を除いて、これまでのアメリカはなぜそんなに戦争プロパガンダを一所懸命行ってきたのでしょうか。世界中を騙そうとする必要性はどこにあったのでしょうか。

 その答えは、「アメリカの戦争は常に侵略戦争であったから」というものになります。アメリカは防衛戦争をしたことがありません。アメリカの行う戦争は常に侵略戦争です。しかし、侵略戦争には正義がありません。「我々はこれから侵略戦争を行う」とは言いにくいのです。なぜなら、そんなことを言ってしまうと相手の戦意を燃え上がらせることになるからです。

 その一方で、侵略戦争では自軍の戦意が下がってしまいます。必要性に乏しい、正義のない戦争では、自軍の士気も上がりません。戦争は日常茶飯事のイベントのようなものであり、戦争に伴う殺人も当然のこととして行われているのですが、実際に戦争の現場で人を殺すのは、物理的にも精神的にも容易なことではありません。正義があると信じられるからできることであって、正義のない戦争のために殺し合いをしたいとは誰しも思えません。

 現在、珍しく日本でも反戦の機運が盛り上がっているように感じますが、それも当然のことで、日本の方から中国やロシアに喧嘩を売って不穏な空気を醸成しているからです。中国やロシアが仕掛けてきたのではありません。つまり、日本には正義がありません。正義のない攻撃が反感を買うのは自然・当然です。

 さて、侵略戦争を仕掛けることを自国民や他国に知られて厭戦気分が起きないように、英米文明は事実を隠蔽し、あるいは事実を捏造して戦争プロパガンダを大々的に行い、国民や他国を巻き込んできました。

 その結果が、大英帝国という世界一の大帝国の完成だったことになります。それでうまくいくのであるならば世の中は簡単なものですが、そうは問屋が卸しません。なぜかというと、侵略戦争は上記のように戦争プロパガンダを必要とするのですが、戦争プロパガンダというのは早い話が嘘です。そのことはアメリカがすでに何度も示していることです。

 インディアンに対するジェノサイドをはじめ、各戦争で嘘をつきまくってきたのですが、それが何をもたらすと思いますか? そうなんです。人間嘘をつきまくっていると、自分自身が道徳心を失い、腐敗してしまうのです。

 人を騙して利益を得ることを覚えてしまった人間は、真面目に働こうとしなくなります。「次はどうやって騙して儲けてやろうか」ということばかりになってしまいます。これが敵に向けられている間はまだいいのですが、頃合いの敵がいつも都合よく現れてくれることはありません。

 そうなると人間は悲しいもので、敵がいないのであれば、味方であっても騙して利益を手に入れようとし始めます。侵略戦争を行う国は、いつも自国も他国も騙していますから、それが習い性になってしまい、騙すことが常習化してしまうのです。

 アメリカはもはや武器一つ満足に作れない国になりました。なぜでしょうか。それは性能の良い武器を作ることを目標にしていないからです。ではアメリカはどんな武器を作ろうとするのでしょうか。それは、高価でカタログ値上は高性能で多機能ある武器になります。その方が売りやすい上に高値をつけやすく、儲けが大きいからです。しかし、実戦上はセールストークどおりの性能を発揮することはありません。

 ということで、前回と今回で、現在のイギリス帝国→アメリカ帝国がどのようにして生まれ、どのようにして崩壊しようとしているかを、私なりに説明してみました。

 ごく簡単に言ってしまうと、英米文明は強大な軍事力を背景にして他国を侵略し、領土を奪い、人を奴隷化することによって莫大な富を獲得することで繁栄しました。さらに、その繁栄がさらなる富を生み、その富を使って文明が発達して軍事力、そして経済力も強大化させました。

 しかし、軍事力を用いての侵略は嘘(戦争プロパガンダ)を必要とします。その嘘を用いているうちに、嘘は洗練されると同時に多方面で用いられることになります。その方が楽をして儲けを増やすことができるからです。

 しかし、嘘を多用することによって、人々は真面目に働こうとする意欲を失ってしまいます。道徳が荒廃していきます。額に汗して泥にまみれて働くことを嫌がるようになります。真面目に働いて優れたものを、あるいは必要とされるものを作るよりも、儲けの大きいものを作ろうとします。

 そうなると、国全体が衰退していくことになります。強大だった軍事面でも、高性能の武器・兵器を作れなくなり、兵隊も命をかけて戦うよりも嘘で誤魔化そうとすることで弱体化していきます。

 何も私がくどくどと説明する必要はありませんね。現在のアメリカがこれ以上ない見本です。経済も、軍事も、政治も全部腐敗してしまい、あとは崩壊を待つばかりではないかと思います。あれだけの大きな国ですから、明日、明後日のことではありませんが、いずれ間違いなく内部崩壊を起こすでしょう。面白いものですね。巨大な帝国はその嘘によって、生まれた時にすでに滅亡することが定まっているのです。

 私の好きなアメリカの政治家に、ロバート・F・ケネディ・ジュニア(RFK jr.)という人がいます。暗殺されたジョン・F・ケネディの甥であり、暗殺されたロバート・F・ケネディの次男になります。現在はトランプ政権下で保健福祉長官を務めています。ごく大雑把にいえば日本の厚生労働大臣のようなものです。

 このRFK jr.は実に折り目正しい思考を運ぶことのできる人で、なるほどケネディ家は各人がこのような優れた思考エンジンを脳内に積んでいるのかと目を見張るものがあります。そんなRFK jr.ですが、今回トランプが2度目の大統領に選ばれた時の大統領戦に一時期名乗りを上げたことがあります。

 その時の公約として、全世界にある米軍基地を全て引き払うというものがありました。正しいのですよ。アメリカが復活するにはそれしか方法がありません。

 イラン戦争で完全に暴露されたことは、アメリカ軍が大変に能力の低い、弱い軍隊であることです。そんな弱い軍隊を莫大な予算をかけて世界中に派遣しておいたところで、嘲笑されるのが関の山です。中国軍やロシア軍のなぶりものにされるだけの存在です。いずれにしても、アメリカはすでに世界の覇権を握れない国になっており、残る道は不渡りを出して倒産するか、自分で会社を整理するのか、どちらかということになります。

 まあ、アメリカのことはアメリカに任せておけば良いのですが、問題は日本です。アメリカの属国だけあって、日本の腐敗も酷いものです。総理大臣が違法行為の巣のような状態です。おそらく近々辞めるでしょう。あの総理大臣を見ていて若い女性が考えるとすれば、「私も立ちん坊をして稼ごうかしら」くらいのものではないでしょうか。

 そして、腐敗しているのは総理大臣ばかりではありません。特に与党自民党の政治家はすでに清潔な政治を行うなどという意識そのものが飛んでしまっているでしょう。考えていることは、いかにして法律をすり抜けて不正ができるかということばかりに違いありません。

 では野党は清潔な政治を心がけているのかといえば、玉木雄一郎や野田佳彦、神谷宗平などは条件次第で右翼にも左翼にもどうにでもなるという雰囲気に満ちています。残念だったのは山本太郎ですね。強硬な姿勢と主張の明確さから期待していたのですが、終わってみればやはり「お前も玉木雄一郎や野田佳彦、神谷宗平などの仲間だったか」という印象が残っただけでした。

 官僚も同様に腐り始めました。検察庁や裁判所がその代表ですが、財務省、厚生労働省、経済産業省、文科省など全ての省庁が真面目に仕事をすることをやめてしまいました。これは安倍晋三の作戦に乗せられた面が大きいのですが、それに抵抗できなかった自分たちの不甲斐なさを意識している気配がありません。

 結局のところは、日本全体が劣化し、地盤沈下しているということなのでしょう。つまり、アメリカと心中するということです。それが先人の敷いたレールなのかもしれません。ただし、アメリカと一緒に沈没しても、日本という国がなくなるわけではありません。今度は中国の属国になるのかもしれませんが、それにしたって、日本そのものは消滅しませんのでなんとか維持していかなくてはなりません。

 現在のような惨憺たる日本にしないために、次の日本をどのような国にしたら良いのか、それは10年後のことなのか、100年後のことなのか分かりませんが、日本人は考えておくべきでしょうね。国が腐敗しない方法を。


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